「ガイマン」とは、外国漫画のこと。「ガイマン賞」は、日本漫画とは異なる多様な魅力をもった世界各国の漫画が日本でも広く読まれるようにと、京都国際マンガミュージアム、米沢嘉博記念図書館、北九州市漫画ミュージアムの三者が共同で開催している賞です。 2011 年以来、毎年、その年に日本で翻訳出版された外国漫画を対象として読者のネット投票によって選ばれます。
漫画大国・日本ゆえに、かえって外国の漫画がなかなか入ってきにくい状況が長く続いていましたが、この 10年ほどでようやく、アメコミやヨーロッパのバンドデシネなどが翻訳出版されるようになってきました。ガイマン賞は、この変化に大きな役割を果たしてきました。
さて、今年のガイマン賞の特徴は、東アジア圏からも多くの作品がノミネートされていること。そろそろ隣国の優れた作品も、日本にどんどん紹介されてもいいころです。
そしてせっかくなら、日本漫画と見まがう作品よりも、日本にはない画風、文法、テーマをもった作品が入ってきて、日本の漫画の世界をもっと豊かにするきっかけになればいいなと思います。
その国の状況の中で、その国の人々のために書かれたものなのに、なぜか今の日本の私たちの胸に迫ってくる。そんな出会いがいいと思うのです。
そうです。チェ・ギュソクと『沸点』が、その先陣を切った作品として記憶されれば、翻訳・出版した私たちにとっても光栄です、と言いたいわけですね(笑)。
チェ・ギュソクだけでも、日本で翻訳されるべき作品は『沸点』以外に何点もありますし、韓国の他の作家の作品でも、ぜひ日本に紹介したいと思うものがいくつもあります。『沸点』への注目が、そうした作品の翻訳ラッシュの突破口になれば、とひそかに考える次第です。ぜひ、ガイマン賞にご参加ください!
◉ガイマン賞サイトはこちら。
海外の優れた作品がたくさん紹介されているので、じっくりご覧ください。
◉そしてネット投票はこちら。
投票期間は10月1日~11月30日です!